里芋は、山で採れる山芋に対して、村(里)で栽培されるから里芋と呼ばれるようになったといわれています。また里芋は縄文時代に日本に伝来していたといわれていますが稲作よりもその歴史は古く、米食以前の日本の主食だったと考えられています。里芋は保存性が高いので一年中流通していますが、一般的には秋から冬が旬の時期とされていて、とくに12月頃に流通量が多くなります。皮が乾燥しておらずしっとりと湿っている、全体的に丸く太っている、おしりの部分が硬くしまっているものが新鮮な里芋です。表面の土を洗ってある里芋は鮮度が落ちやすく、風味が落ちている場合もあるので、泥付きのまま売られているものを選ぶのがおすすめです。里芋には、主に食物繊維(特にガラクタン)、ビタミンB1、カリウム、銅などの栄養素が含まれています。食物繊維は便秘解消や腸内環境改善になり、ビタミンB1は疲労回復や脳の活性化につながり、カリウムは高血圧予防やむくみの改善、銅は貧血予防や美肌効果など、様々な健康効果が期待できます。この中でも、食物繊維ガラクタンは水溶性食物繊維の一種で、里芋特有のぬめりの成分です。ガラクタンは脳細胞を活性化させ、老化防止や免疫力向上に役立ち、コレステロールや血糖値の急激な上昇を抑える効果も期待できます。腸内環境を整え、便秘解消にも効果的です。
